肉を求めて

朝:シェラトン

昼:自炊

夜:外食

 

冷蔵庫を開けると食材が底を尽いていた。野菜は近所のスーパーで買えるとして,肉は別のルートで調達しないといけない。オンライン販売のサービスもいくつかあるけれど,どうせなら今日欲しい。

そこでGoogle Mapsで検索してみると,住んでいるところから1km程度のところにKarnataka Ham Shopという豚肉専門店が引っかかってきた。検索結果の画像だけだとどんな雰囲気かいまいち分からないけれど,せっかく見つけたのだし,近いので散歩のつもりで行ってみることにした。

 

途中,道沿いに露店のマーケットが開催されていたので,面白そうだから歩いてみた。

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こんな調子で3〜400mぐらいずっと続いている。見たことのあるのから初めて目にするものまで,一通りのものは揃っているうえに,なにしろ価格が安くて,ジャガイモなら2kgで30ルピーと書いてあった。2kgで60円もしないのだ。オッサンやオバサンや家族連れやらの人たちが,大きな袋に野菜を詰め込んで買い物しまくっている。たぶん庶民向けのマーケットなんだろう。

しかし,どれもこれも瑞々しさが失せてヘロヘロに萎びた感じだし,写真を見れば分かる通り車道のすぐ真横で開かれているので排気ガスがじゃんじゃん掛かってくる。皮をむけばなんとかなるものならともかく,葉っぱものはここでは絶対に買いたくない。

また,歩道部分は極めて狭くて,例によってピッタリ密着してくるオッサンやニイちゃんたちをかき分けながら進んでいくような状態だった。

 

昼前ぐらいで日当たりも良好なので猛烈に暑い。滝汗を流しているところに排気ガスと土ぼこりが掛かってくるもんだから,体中がベトベトしてくる。途中で車がガンガンぶっ飛ばしてくる幹線道路をインド人に混じって平然と横切って,目指す肉屋のある市街地に入り込む。

 

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さっそく牛まみれな風景になる。野良犬もやたらと多い。ただ,どいつもこいつも暑さのためにぐったりしていた。

 

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途中から豚マークの看板がやたらと目につくようになった。このへんは豚肉街なのか。ちなみにここは軽食屋っぽかった。

 

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そしてお目当ての場所についた。

システムが分からないので近づいて中を覗き込むと,僕の体より大きそうな枝肉(縦半分の,ちょうど胸から腰ぐらいまでのところ)を,恰幅のいいオッサンが巨大なナタでガンガンぶっ叩いて解体していた。熟練してるらしく,手際よくあっという間に50cm四方ぐらいの分厚い肉のブロックを切り出して,それをさらにガンガン叩いて大きな賽の目に切り分けていた。見た感じ皮付きのバラ肉のようなので,あぁ角煮とかチャーシューが作れるなと思った。きっと,正しく伝えればヒレ肉だって用意してもらえるに違いない。

他にも周囲を観察すると,部位と価格を書いた小さな看板があった。しかし「豚バラ」の呼び方が英語でもヒンディー語でもカンナダ語でも分からない。とりあえず今切っているものを貰おうと思い,意を決してレジの近くまで来たところで,ふと気づいてしまった。完全に生肉なのだ。冷凍してあればともかく,生肉をこの炎天下かつ空気が最悪に汚いところを1kmも歩いて持って帰りたくない。デリバリーができるかどうか訊いてみたら,デリバリーはやらないと言われた。基本的に各人が購入して持って帰るというシステムらしい。

ここでかなり悩んだ。せっかくここまで来たんだから何か買って帰るべきだろうと思いつつ,腐ったら何もかも台無しだし,さっきの露天マーケットの葉っぱものじゃないけど,たとえ腐らずに家に辿りつけたとしても,排気ガスがもうもうと立ち込めるような道を持ち運んだ生肉を調理したくない。

いろいろ脳内でシミュレーションした結果,やっぱり今回は諦めることにした。珍しいものをいろいろ見聞できたことで良しとしよう,と。不首尾に終わった帰り道のマーケットのウザさは行きの10倍増しだった。

 

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マンションの敷地内にたどり着いたら,下水溝から猛烈な勢いで汚水が溢れ出ていた。なんとなく「温泉みたいだな」と思った。

 

 

都民ファースト圧勝。明日からいろいろと面白そうだ。

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