ハンピ紀行(7),ザワークラウト

朝:シェラトン

昼:シリアル

夜:自炊

 

寝る前にぼんやりとYoutubeで適当に動画を観る習慣が出来てしまったのだけれど,昨日,まったく何の脈絡もなしに,「あなたにおすすめ」という欄にザワークラウトの作り方を紹介している動画が出てきて,それが妙にツボにハマってしまったので,シェラトンで朝食を食べおわったあと,おもむろにスーパーに行ってキャベツとガラス瓶を購入し,動画のやり方に沿って仕込んでしまった。

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こちらのキャベツは日本のものより一回り小ぶりだけれど,それでも刻んだら結構な量になった。それを全部使ったのが上の写真のもの。ところどころに散らばっている黒っぽい粒々はクミンです。本当はジュニパーだとかディルだとかオサレな名前のハーブっぽいものが良いらしいのだが,そんなものこちらには無いのでクミンで代用した。適温の場所で適切に管理すれば4〜5日ぐらいで酸っぱくなって食べごろになるらしい。どうなることか。

なお,ザワークラウトを作りたい人はYoutubeで「ザワークラウト」とか「sauerkraut」で検索したらいくらでもレシピ動画が出てくるので参考にしてください。日本人の動画も分かりやすくて良いけれど,英語系の動画のほうが詳しく説明しているので,英語がある程度分かる人ならそっちのほうがオススメ。なぜかオッサンが説明したり実演している動画がけっこう出てくるのだが,ある程度オッサン化してくるとDIY系の方向に走るという法則でもあるんだろうか。

 

さて,ハンピの最終章。

 

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着いた場所はこれまた遺跡だらけの広々とした箇所で,これまた感銘を受けてパノラマ撮影してしまった。MZNさん曰く「王女の浴場がある場所」だという。どれどれ。

 

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パノラマ写真を撮った場所のすぐ真後ろあたりにこういう井戸の化物のような構造がある。どうやらかつては貯水場だったらしい。しかし,非常に残念なことに今はゴミが多数散乱している。この写真でもそれが見て取れるだろう。

 

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気を取り直して中に踏み込む。とても綺麗に管理されている。

 

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謎の建造物。あとで看板を見てみたら,女王のなんたらかんたらと書いてあった。

 

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さらに先に進むと,何やら意味ありげな建物が見えてきた。

 

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さらに接近してみると,「Lotus Mahal」と書かれていた。蓮の宮殿ということか。

 

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内装はこんな感じ。以前ハイデラバードで見たイスラム様式の建物に似ているなーと思っていたら,近くにある看板の説明を読むと「イスラム文化とヒンドゥー文化の折衷でござる」的な説明が書かれてあった。イスラム教は偶像崇拝を禁じているからか,柱や壁には動物や人や神々の彫刻が一切無い。

 

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その蓮宮殿の近くに井戸があった。中を覗き込むと思いのほか深い。10m以上はあっただろう。ただ,その底には豊かな水が見えた。使われているかどうかはともかく,今でも井戸としてちゃんと機能しているんだろう。

 

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そして先に進むと,象の宿舎が見えてきた。ここに見える大きな門の一つ一つに象が一頭ずつ収納されており,目の前の大きな広間で訓練やパレードをしていたらしい。

 

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その広間の近くの木陰で犬が気持ちよさそうに寝ていた。犬は良い。犬は正義。

 

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こんなに広い。ここに象が出てきて訓練やら披露パレードなんかをしていたんだろう。

 

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接近。

 

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さらに接近して象宿舎の中。象一頭を収めてもだいぶ余るというぐらいの大きさだった。奥のほうにある石が積まれて塞がっているところが2mぐらいだったので,大きさが分かってもらえるだろうか。

 

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一通り見終わって車に戻ろうとする途中で,子供たちに写真を撮るようにせがまれた。みんなとても人懐っこくて可愛らしい。インドで子供たちに写真を撮ってくれとせがまれるという話は,検索すれば色んな人の旅行記に出てくる。あれって本当かなぁと半信半疑だったのだが,本当にそうだった。とにかくみんな物怖じせずカメラに向かって満面の笑みを投げかけてくる。

 

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退散する途中で別の遺跡を見つけた。これは小さいピラミッドっぽい構造になっていて,てっぺんが広場になっている。

 

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そのピラミッドの手前を撮影したもの。こちらも広々とした野原になっている。ぼんやり眺めているだけで気分爽快になる。

 

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そのピラミッドを登りきったところで彼方を撮影してみる。白人の御一行が縁に腰掛けてのんびりとしていた。右側の2人は,目に埃が入ったといって苦しそうにしている少年と,どれどれといってその目を覗き込んでいる父親っぽい二人組。確かにここは猛烈に風が吹いていて,写真を撮影している間にもスマホが吹き飛ばされそうでドキドキした。

 

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ここでもパノラマで撮影したくなったので敢行。一人旅だったら,ここでタオルでも敷いて上半身裸になって日光浴でもしていたと思う。

 

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最後は,初日に楽しんだ村を再訪して昼食を食べる。この時点で午後1時ぐらい。

 

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こんな場所。ここもかなりくつろげる場所だった。ゆったりとした時間が流れる。同行者の他の3人とこれまで観たものを振り返りながらまったり休憩。

 

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この子は店の主人の子供らしく,おそらく3歳ぐらい。まったく人見知りせず,寝転がっているKさんにまとわりついたり,こうやって写真をせがんできた。カメラを向けるとポーズまで取る。観光客というものが日常化しているんだろう。

 

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こういうものを食べた。どれも美味しい。特にご飯のひとつ上にあるものが,分かりにくいけれどキュウリ?とピーマンを炒めたもので,適度なしょっぱさと油っぽさとスパイスの辛さがすばらしく調和していて,ご飯がとても進んだ。といってもこの量はオッサンの胃袋にはさすがに多すぎて,8割ぐらい食べたところでギブアップした。それでもご飯とロティ以外は全部食べた。

 

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そして一路バンガロールへ。ここでドライバーが道を間違え,どんどんハードコアな田舎・農村のほうに突入していく。ドライバーはいちおうスマホGoogle Mapsを見ているにも関わらず,どういう判断をしているのか分からないが,ときどきアプリが示す道と違う方向に入り込んでいって,そしてけっきょく迷う…ということを何度も繰り返していた。あれはなんだったんだろうか。

 

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途中でこういう風景も。

「うわ原発?」

原発ですかね,ひゃ〜」

「ああいう形の写真ありますよね」

「でもこんなとこに建てますかね」

「いやいやこういう辺鄙なところだから建てるんですよ」

「ブラックですね」

みたいな会話が車中で繰り広げられたが,あとになって出てきた看板によるとどうやら火力発電所らしい。

 

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そしてやっとハイウェイっぽいところに乗った。あとはひたすら走り続けるだけ。それでもバンガロールの自宅についたのは夜9時ぐらいだった。

 

まとめると,ハンピは素晴らしいところだった。アクセスの悪さは如何ともしがたいけれど,それを我慢してでも行く価値は充分すぎるほどある。といっても,日本で普通に働いているサラリーマンがおいそれと行けるところではないだろう。日本からだとバンガロールに行くだけで1日,その後バンガロールからハンピに移動するだけで半日〜1日という感じになってしまうだろうから,片道だけで2日ぐらい潰れることになる。このへんは,インド在住の人の特権と言えるかもしれない。

 

以上,ハンピの様子をお伝えしました。