インドの結婚式

朝:シェラトン

昼:なし

夜:披露宴ディナー

 

本日は職場の別の部署のインド人女性Rさんの結婚式の日であり,その披露宴にお呼ばれしたので行ってきた。場所は僕の住んでいるところからはかなり離れたDoddakannelliという地域にある「Ivy Park Hotel」という披露宴会場だった。Hotelとは言うもののホテルではなく,冠婚葬祭用の施設らしい。

 

インド風の結婚式はどんなものだろうか。どんな服で行けば良いのか,プレゼントは要るのか,ご祝儀は…と疑問が尽きない。そういう時は先達の意見を聞くに限る,ということで,インドの結婚式に出席したことのあるHさんに訊くと次の通り。

  • 服装は自由。デニムで来る人も普通にいる。
  • ご祝儀は不要。プレゼントも不要。
  • というか,そもそも日本的な「受付」が無いので渡す機会が無い。
  • 行って,適当に会場に入って,適当な場所に腰掛けて,新郎新婦と一緒に写真を撮る機会があるので撮って,ごはんを適当に食べて,自由に帰ればOK。

と,かなりフリーダムなようである。そこで,特に気は使わずジーパンに普通のYシャツで出発した。

 

開場は16:30からなので(←というのは間違いだと後で気づくのだが,そこは後ほど),距離や道路の混み具合を考慮して14:00過ぎに出発する。この地域はメトロも通っていないので,高くつくけれどOra Cabで行くことにした。出発してすぐ渋滞に巻き込まれて20分経っても全体距離の10%しか進まず気を揉んだけれど,高速道路に乗ってからはスピードアップして,ほぼ予定通りに会場近くに乗り込んだ。このタイミングでかなり雨が降り出し,しかも会場地域一帯の道路の舗装状態が悪くてデコボコしているうえにかなりハードコアな郊外という家並みになってきて,本当にこんなところなのかと少し不安になった。とはいえ,Google Mapsを見るとこのあたりにはWiproやCiscoといった錚々たるIT系大手のオフィスがそこかしこにあり,実際にそういう会社の敷地やビルも見えるので,間違いはないんだろう。

 

そして,予定よりやや早い16:10に現地に着いた。

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シトシトと雨が降り,これはこれでとても良いムード。前方左側のかまぼこみたいな建物が会場。

 

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中に入るとまだ設営作業の真っ只中だった。おいおい,こんなんで本当に間に合うんかいと思いながら興味津々で写真をバシャバシャ撮っていると,恰幅の良い青年が近づいてきた。「Rの披露宴会場だが,ゲストか?」と訊かれ,そうだと答えると満面の笑顔で握手してきた。Rさんのお兄さんで,会場設営の陣頭指揮を取っていた。「すみません,ちょっと早く着いてしまいました。写真を撮っていて良いでしょうか?」と訊くと「どうぞどうぞ。実際早く出たのは正解ですよ。6:30から会場ですが,この雨ですから,もしあと1時間出るのが遅かったらおそらく着くのがだいぶ遅れたことでしょう」と仰る。ん??6:30???と思って,その場の挨拶をいったん終えてから会社のスマホでメールを改めてチェックすると,「6:30会場」と書かれていた…。

 

僕は時刻を24時間単位(00:00〜23:59)で表記する癖がある。このほうが誤解がないと思っていて習い性になっているのだが,そのせいで6:30を16:30と空目してしまったのだ。これはもう本当にうっかりしていた。つまり,まだあと2時間もあるのだ。これは困った。近くに喫茶店でもあればそこにシケ込むかと思い検索してみたら,街中だと掃いて捨てるほど出てくるCafe Coffee Dayが1件もヒットしない。街から外れすぎているのだ。これには参った。仕方がないので設営に忙しい皆さんを横目にネットサーフィンしはじめたが,なにしろ待ち時間が長いので自宅のつもりでウェブを閲覧しているとバッテリーがみるみる減っていく。帰りもOra Cabで帰るつもりなのでその分は残しておかないといけない。こんなことなら本の1冊でも持ってくるべきだった。

 

そういうわけで,いままで一度も見たことのなかった青空文庫にアクセスして,幾つかの作品をあらかじめ開いておいてからフライトモードに切り替えた。ここで,人生で初めて夏目漱石とか泉鏡花とか谷崎潤一郎の作品を読んだ。正確に言うと夏目漱石は小学生の頃に読書感想文のために「坊っちゃん」を読んだのだけれど,「赤シャツ」という嫌味な教師の登場人物がいたことと,主人公坊っちゃんが田舎を旅立つ日に下男の男が風邪をひいていて寝込んでいるという味わい深い場面があったこと以外はまるで思い出せない。それはさておき,上のリンクを張った3つはどれも面白かったのでまじおすすめ。暇つぶしに最適です。

 

以下,しばらく会場の写真が続きます。

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新郎新婦を出迎える車。

 

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中庭。

 

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中庭その2。雨が降っていてとても落ち着いた上品なムード。晴れているよりこっちのほうが風情があって良い。

 

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中庭その3。テント屋根の部分から蔦が垂れている。会場名のIvy(蔦・葛)はこれに由来するんだろう。

 

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だんだん出来上がってまいりました。

 

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二階に昇る階段があったので,そこを登って高い位置から。

 

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会場入口の脇にある照明。煙が見えるだろうか。雨が蒸発しているのだ。相当な高熱なんだろうなぁと思ってぼんやり眺めていたらショートして消えてしまった。誰かが気づいて電球を入れ替えていたが,それもしばらくしたらショートしてしまった。

 

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そうこうしているうちに人も集まりだした。女の人は老いも若きもサリーやそれに準ずる民族衣装っぽいものを着てパリっとしていたけれど,男どもはみんなジーパンだったりシャツがインしていなかったりとラフな格好だった。よかったよかった。

そして,ここでRさんと同じ部署の,彼女の上長であるKさん(日本人)御一家がやってきた。「お,あまけんさん」「あ,Kさん」というわけで,やっと日本人が現れてアウェー感が薄れてホッとした。しかし,18:30を過ぎてもまるで始まる気配なし。結局19:00過ぎぐらいに始まった。

 

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Rさんとご新郎搭乗。白い服を来た口ひげの紳士と,その右背後にいる女性は,Rさんのご両親らしい。みんなで写真を撮りまくって拍手の嵐。

 

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日本と同じように,来賓が入れ替わり立ち替わり主賓と並んで写真を撮る。それはそれで良いのだが…:

 

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専属カメラマンが5人もいて,ごっついカメラを各自が一台ずつ持ってバシバシ撮りまくる。面白すぎてこの人達に目が釘付けになってしまった。このへんに異国感,っていうかインド感。

 

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写真を取り終わった人からめいめいディナーを始める。ベジ用とノンベジ用のビュッフェになっていた。僕らも新郎新婦に挨拶をして写真を撮ってから食べ始める。

 

なお,Kさんはいちおうご祝儀を包んできていた。話を聞くと「確かに日本と違って受付は無いしご祝儀もプレゼントも不要ということらしいが,それでもいちおうあげる人はあげるらしい」という現地人情報を仕入れたとのことで,写真を撮り終わってその場を立ち去る直前にパッとあげるのが一般的らしい。これは不覚。リサーチが足らなかった。次回(あるのかどうか知らんですが)に活用するとしよう。

 

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気がついたらだいぶ混み合ってきた。パッと見で120〜130人ぐらいいたけれど,Kさん曰く,このまま閉場(22:00)までに500人ぐらい来るらしい。

 

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2階部分に一人だけ,ずっと座っている人がいた。その場に居たインド人の人に訊いてみたら,一種のガードマンというかバウンサーというか,そういう立場の人らしい。確かに,スマホをいじったりディナーを食べたりすることもなく,ジッと会場を見下ろしていた。

 

さて,帰ろうかと思ってOra Cabアプリを開くと,一台も車が見つからない。辺鄙すぎて誰もこんなところで客を引っ掛けようと思わないらしい。これは本当に困って,ご迷惑なのを承知でKさん御一家の車に相乗りさせてもらえないかとお願いし,快諾していただいた。本当に助かりました。

 

帰りはすっかり雨も止んでいて,21:40ごろに自宅に着いた。