Indigo地獄

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チェンナイは常にチェンナイ。

04:30に家を出て、06:50のAir Asia便でチェンナイに向かった。この行きの便は良かった。遅延がないどころか予定より20分ぐらい早めに搭乗が始まったほど早かった。良いことなのかどうか分からないが、僕は基本早めにゲートに来て待つタイプだったので問題なし。行きは良かったんです。行きは。

 

チェンナイではパートナー社のオフィスで東南アジアから訪問されているお客様と打ち合わせを行い、僕のセッションは守備良く終わった。つつがなく。ツツガムシ。ツツガムシというと子供の頃に読んだ水木しげるの妖怪大百科に妖怪として紹介されていたので、ずっとそういう架空の存在だと思っていたのだが、実在するんですな。

 

パートナー社の人がお客様と僕らを昼食に案内してくれた。パートナー社から車で10分ほどの最寄りに、バンガロールにもあるPhoenix Marketcityというショッピングモールがあって、その中にある南インド料理のレストランが昼食会場となった。

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うーん広い。

 

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広いなぁ。

 

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チェンナイが海沿いでシーフードの特産地ということもあり、魚を使った料理が多かった。僕は海鮮モノが苦手なので普段は積極的には食べないのだが、ここの魚料理は良く火が通っていてスパイスも効いており美味であった。ただし、何やら魚肉を崩して米と混ぜ込んだような物が出てきて、何かと店員に訊くと「シャークだ」と言われたその料理だけは、なんとなく気が進まなくて挑戦しなかった。

 

その後、パートナー社に戻り全員で意見交換等をしながら、僕は17:30に退席して空港に向かった。

 

ここからが酷かった。

 

空港のボディチェックで、靴を履いたまま磁気ゲートを潜ったら「戻って脱げ」と言われた。これ、パキスタンとの間で緊張が高まった一時期にはバンガロールでも割と厳密に行われたのだが、その後緊張が緩和してからは不要になった。ところが、チェンナイとかムンバイでは今でもこうやって脱げと言われることがある。しかも言われないこともたまにあったりするので訳がわからない。こういうのって普通は国全体で統一方針のもとに行われると思うんだが、もしかして州ごとに基準が違うのか。いや、最初から脱いでおけば済むだけの話なのだが、どこの馬の骨が牛や犬のうんこを踏んだ靴で歩き回ったかもしれない床を靴下履いて歩き回るのが、どうも生理的に嫌だ。

 

19:35のIndigo便でバンガロールに戻る…というわけで、ゲートも定刻通りに開き、これはきっと順調に帰れるなと喜んでいたら、飛行機の手前まで来たところでバスが停止してしまい、ドアを開ける気配もない。10分ほど経って車内がざわついてきた頃、運転手からアナウンスがあって、どうも飛行機の機体に何か問題が見つかったらしく、その対応のためにさらにもう10分ほど待ってくださいとのことだった。ちょっとだけうんざりだが、まあ10分待つぐらいならいいだろうとこの時は思っていた。

しかしその後、予告を超えて20分ほど待たされたところでバスが出し抜けに動き出し、なんと空港の到着出口側に向かって進み始めた。思わず隣に立っていたサリーのおばちゃんと顔を見合わせてしまう。僕も含めてきっとバスの中の皆がうっすら予感していたことだと思うが、おそらくあの飛行機は簡単には直せない状態だったんだろう。バスが出口に着いたところで、Indigoの職員らしき人物が「別のフライトに振り替えます」と説明してくれた。あぁ、やっぱりな。みんなやれやれという顔をしているが、この時点では文句を言う者は誰もおらず、黙って先導者に付いて歩いていた。

 

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黙々と歩く人々。

 

その後、到着ロビーの端にあるエレベーターから出発ロビー側に向かう。向かうと言ってもエレベーターは2基しかなく、それぞれ同時に15人ほどしか乗れない。飛行機はほぼ満員だったので、けっきょく何往復ぶんも待たされるハメになった。そして、2階に着いたら着いたで、エレベーターを出たすぐのところがビニールのロープで狭めに仕切られており、次から次へとエレベーターから出てくる客ですぐに満杯になってしまった。このあたりでさすがにインド人達の怒りが頂点に達したらしく、強い不満の声が上り始めた。どこかから戻ってきた先導者が手元の書類をガードマンと眺めながらあれこれ話しているところに、「お前、そうやって時間稼ぎしてるけど、本当は何もしていないんだろ」などと、傍で聞いているとつい笑っちゃうようなイチャモンを付ける客まで出てきた。

最終的に仕切りロープが外されてまた先導者に付いていくことになったのだが、行き先はIndigoのチェックインカウンターだった。つまり、搭乗券の再発行ということだ。そして、先導者が「ボディチェックを通ってまたゲートに起こしください」と宣言した。これにはさすがにキレる人が続出し「さっきちゃんとチェックされたのに、なんでまたやらされるんだ」「お前たち(Indigo)のせいであちこち歩いているだけなのに、俺がどこかから武器を手に入れたというのか」と、ごもっともなクレームを叫ぶ人たちがいて、それはそれで全くその通りだと思うのだが、僕の方はまたうんこ床の上を靴下で歩かなければいけないのかと思って心底鬱だった。

 

ボディチェックをくぐり抜けてゲートに到達すると、ゲートにいる案内員のお姉ちゃん達やお兄ちゃん達の周りにおっさん達が群がって「お前ら、本当に非効率だな」「なにか埋め合わせはあるんだろうな」と詰め寄っていた。疲れた頭でその光景を眺めながら、あぁインドだなぁとしみじみ思った。

 

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搭乗案内も手書きになっていた。なんとなく侘しい。

 

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そして、お詫びの印的なものをもらった。まあ、中身は想像つくんですが。

 

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やっぱな。

お菓子と小さい水ボトルの詰め合わせだった。見ているだけで口の中の水分が根こそぎ持っていかれそうである。こんなんで埋め合わせしようとは良い根性してるな。Indigo、今日のお前はイケてないよ。僕の中で今日はIndigo株が大暴落のストップ安状態である。

 

けっきょく家に着いたら23:30だった。本来だったら21:30には着いていたはずなのだ。2時間遅延か。顔が超脂ぎってるうえに頭がかゆいので風呂に入って寝ます。