お土産屋,Arbor Brewing Company
日本に一時帰国する日が近い。いろいろバタバタしているので家族と職場以外の人に挨拶する機会が全然持てないけど,これはもう仕方がない。
そういうわけで家族や近親者向けにお土産を買いに出る。今回向かったのはCauvery Handcrafts Emporiumというところで,政府公認ということで職場のIさんにもオススメされたのだった。例によってOlaを使って店まで行く。中に入ると,ぶっちゃけこれまでもオートリキシャで連れて行かれたような場所と変わらない雰囲気の場所だった。こっちは静かに見たいのに,次から次へと話しかけてきてはあれこれ押し付けてくるのでウザい。それでもあれこれ買ってみた。これでお土産は万全だ。
帰り際,会計しているときに「もっと見せたいものがあるンだ!」と店の奥に連れて行かれ,そこでシルク製だかなんだかの絨毯をさんざん見せつけられる。「ほら!折りたたんでも折り目がつかないだろう!」「ほら!ハサミでこれだけ擦っても傷一つつかないだろう!」とあれこれ実演してくる。そこはもうひたすら断って店を出る。僕はそもそも絨毯が好きではなく,木の板敷き(フローリングもそうですね)や今住んでいる場所のような大理石のつるつるした床が好きなので,まず永久に買うことはないだろう。
さて,空がほんのり薄暗くなってきたところで,ちょっとお腹も減ってきた。何か近くにないかなと探してみると,Arbor Brewing Companyというビールを醸造しているバーがあった。地図アプリで見てみると1kmちょっとぐらいだった。こりゃいい。さっそく徒歩で向かってみた。途中,木陰で薄暗い道を通ることになり,しかも野良犬が3匹ぐらい丸まって寝ていたので,ちょっとだけ緊張した。そういや狂犬病のワクチンの3回目は2回目から半年以上経ったのに射ってないわ,今噛まれたらアウトだな,とふと思った。
いざ現地に行ってみると,この店は少し奥まったところにあって,しかも大通りから見える場所には看板らしい看板もないので,かなり迷わされた。困り果てて立ち止まり,ローカルの人達と一緒に道端の塀に座って周辺を観察していると,けっこう良い車が入っていく道があることに気づいた。そこだろうなと当たりを着けて突撃してみたら正解だった。大通りから脇道に入ったところにあるビルの3階にあった!
バンガロールの中心部にあるためか,普段行く最寄りのDistrict 6よりも遥かに混雑していて,若者も多く,相当な賑わい。おかげで10分ぐらい待たされた。District 6も賑わっているけれど,あちらはハイソなインド人やBrigade Gatewayの中の外国人御用達というイメージだ。それに比べると,こちらはインドローカルな若者たちのメッカという感じがする。もちろん,ローカルと行ってもこんなところに来れる人たちは中産階級よりさらに上の階層の人たちであるに違いない。国籍は不明だが,白人もちらほら。
ビールのサンプリング。すごい量に見えるけれど,コップ一つあたり120ml。全部で960ml。ほぼ1リットル。まあ全部呑んだけどね。内容は左上から時計回りに次の通り。
- Brasserie Blonde:ベルギービールっぽい。
- Bangalore Bliss:小麦ビール。小麦ビール好きだけどこれは薄味でいまいち。
- Phat Abbot Tripel:ちょっと柑橘系の香りがするビール。
- Smooth Criminal:蜂蜜とラベンダーの香りがするビール。これが一番良かった。
- 謎:よく分からない。ハロウィーン限定版らしい。カボチャ・シナモン・ナツメグなどをふんだんに使っているらしいけど,良く分からなかった。
- Grand Cru:これもよく分からない。ラガーとは違う気がする。これもエールか。
- Michael Faricy's Stout:黒ビール。ちょっと薄味か。
- Ragin Elephant:うーん,なんだろう。エール系か。
どれも美味しいけれど,District 6のほうが品数が少ないぶん一品ごとのパンチが効いている気がした。その中では,特徴が際立っているSmooth Criminalが気に入った。
食事はクラブハウスサンドイッチ,300ルピー。鬼のような量が出てきたらどうしようと思ったけれど,日本人的には常識的な量でほっとした。とはいえ,上記のビールを呑みながらだとキツい。味は良好。一通り食べて844ルピー。安い。でも,家から1時間ぐらいをかけてここまで来るかというと,う〜んといったところ。しかし,何かのついでに立ち寄るぶんには充分すぎるほど「あり」だと思った。
帰りはふたたびOlaでマントリモールまで行って(90ルピーで済むので),そこからメトロに乗って帰る(20ルピー程度)。もうとっぷり日が暮れた。
家で家族とLINEであれこれ会話。LINEというものは本当に便利なものですな。