ボルダリングは楽しい

会社が引けてから家に帰って身軽な格好に着替え,メトロを使ってまたボルダリングのジムに行ってみた。それにしても,40分ぐらいの乗車で片道60円程度(34ルピーぐらい)なのは安い。交通渋滞とも無縁だし,定刻通りにやってくるし,電車っていうのは最強だな。

 

一番最初の日に受付で会員登録をしてくれた兄ちゃんがそこにいて,僕を憶えてくれていた。「お〜,あの時の日本人か。楽しんでいってくれよ」といって,特に何もチェックせずあっさり靴を貸してくれた。

 

中に入ったら20〜30代の人たちがたくさんいる。たぶんみんな学生や仕事帰りのサラリーマンなんだろう。中には国籍は分からないけども西洋人も3人ほどいた。みんな思い思いに壁に昇ったり,コーチを付けて高い壁に挑んだりしている。

 

僕も適当に登って肩慣らしをしていたら,近くを通りかかったコーチが「お前は初めてか?」と訊いてきた。「そうです」と答えたら,「じゃあこっちに来たまえ」といって,初心者用の練習用の壁を教えてくれた。

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「この壁を左から右に向かって進みなさい」という。ただし,手で掴むべきところはちゃんと決まっていて(黄色いテープが貼ってあるところ),そこ以外を掴んではいけないという(足はどこにどう置いても自由)。これだけだと一見簡単そうだけど,さすがによく考えられていて,僕のような素人には真ん中あたりで一気に難しくなるように絶妙な塩梅で石が配置されている。それでもなんとか右端まで行ったら,ずっと見ていたそのコーチが「まだ終わりじゃない。そのまま壁の向こうに行くんだ」と言う。これがキツい。90度の部分を超えた直後に落ちてしまった。「難しいだろう。これが出来るようになったらビギナーより上になれるぞ」とハッパをかけられた。

何度も挑戦していると,冒頭の受付の兄ちゃんが石のネジを点検しにやってきた。その時に「ひとつコツを教えてやろう。手はな,曲げずに伸ばすんだ。体を壁に近づけようと思って手を曲げると疲れるだけだからダメだ。ただ体重を支えるだけでいい。そのかわり足は曲げるんだ」と教えてくれた。つまり,しゃがみ込むようなポーズで,手を伸ばして石を掴むだけでいいのだという。これをやってみたら確かにずいぶん楽で,さっきよりも遥かにスムースに進んでいけるようになった。面白いのでこの壁ばっかり1時間ぐらいやっていて,ゴール間際まで行けるようになった。そこで握力が限界に達したので終了。例によってこの記事を書いている今も前腕の筋肉がプルプルしている。

 

 

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こんなのもある。よくプロとか気合の入ったアマチュアがやっている,地面と水平になるようなポーズでよじ登ってるやつ。こんなの永遠にムリな気がする。

 

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そして,なんとマットに日本人のサインが!!以前バンガロールに住んでいた駐在員の会員さんだろうか。かなりほっこりした。

 

[2017/10/14 追記] 本名を堂々と載せるのは良くないという指導が天から入ったのでモザイクをかけた。考えてみれば当然の配慮だった。ご本人たちにはうっかり失礼しました。ご迷惑がかかっていないことを祈る。

 

Toitで飲んで帰ろうと思ったけれど,明日も仕事だからおとなしく帰ることにした。自宅近くの駅に着いたら滝のような土砂降りで,しばらく駅で立ち往生した。しかし止む気配がないので腹をくくってダッシュし,びしょ濡れになりながらマンションの敷地内に戻った。その途中でDistrict 6が目についたのでびしょ濡れのまま何食わぬ顔で中に入ってビール2杯呑んだった。