日本語スピーチコンテスト

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バンガロール日本人会主催の「日本語スピーチコンテスト」を聴講しに、会場があるIISc(インド理科大学院)に初めて立ち入った。職場の事務員さんが日本語を習っており,その成果を披露するということでコンテストに参加しているのだった。その応援に駆けつけたというわけである。応援といっても聴講するだけなんだが。

 

IIScはIITインド工科大学)と並んでインドの頂点にある優れた大学院・研究機関である。世界的にはIITのほうが知名度が高い(ような気がする)が,インド国内ではIITとタメを張っているレベルであり,日本でいえば東大・京大のような関係じゃないかと勝手に思っている。そんな場所に入れるということでワクワクし,14:00会場14:30開始なのに1時間も前にやってきて,構内のあちこちを歩き回りながら写真を撮りまくった。それは別途記事にする予定。

 

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広大な敷地内を歩き続けてやっと会場に到着した。電気工学かなにかの講堂のようある。そっかーここでインドの若者たちは毎日勉強に励むんだな,と感動する。参加する事務員さんとその旦那さん(これが僕のこちらでの上司)もやってきて,「頑張ってね」と挨拶する。そうこうしているうちに他のコンテスト参加者や聴講者も集まってきて,14:30にスタート。日本人が仕切っているためか,ほぼ定刻通り。

 

大会はジュニア部門(初心者)とシニア部門(熟練者)とに別れていて,各部門から2名が選ばれ,その2名はその後「南インド大会」に出場する権利を得る。そこで入賞した人は,さらに「インド全国大会」に出場する権利を得られる。そして,全国大会に優勝した人は,日本への知見を深めるという名目で日本を10日間旅する予算を授与されるという段取りである。我が社の事務員さんはまだ日本語を習って1年目なのでジュニア部門に出ることになっている。

 

いざ始まると,みなさん驚くほど上手である。ジュニア部門の人もみんな上手だったけれど,これがシニア部門になると,ちょっと訛っていること以外はネイティブと変わらない言葉遣い・言葉選び・表現力なので一層驚く。なるほどジュニアとシニアとの間には確かに壁がある。自分は10年掛けてもここまでカンナダ語を話せるようになる自信がない。そう考えるとますます脱帽である。

 

残念ながら我が社の事務員さんは入賞ならず。しかし今回が初参加ということなので,ぜひこれからも頑張ってほしいと思い,「残念」ではなく「次の年にグッドラック」と伝えて激励した。スピーチ後に質問タイムがあり,そこは当然筋書きなしで即興の日本語のやりとりになるのだけれど,そこでもちゃんと質問を理解して正しく受け答えできていたから,きっとこれからまだまだ伸びるだろう。来年もまたここに来られることを願って会場を後にした。来年もIIScが会場なのかどうか分からないけど。