クリスマスイブにオクラの胡麻和え

今日はオフィスの稼働率が半分以下ぐらいだった。明日から1月1日までうちの会社は休みなので、月曜に休みを入れた人も多かったんだろう。僕の場合、無くし物が本日DHL経由で無事届き、仕事も一応切りのいいところで区切りが付いたので、最後に机の上を綺麗に拭いてスッキリした。もう何も言うことはない。家に帰ったらクリスマスイブであるにもかかわらず日本蕎麦・オクラの胡麻和え・大根餅にダシ巻き卵という限界まで極まった素朴な和食だった。相棒は朝からマリオットホテルで贅沢なクリスマスモーニングを腹一杯喰らってきたそうで、胃もたれして洋食を作る気にならなかったらしい。

ITC Gardeniaでサンデーブランチ

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相棒のご友人の企画により、子供も含めれば総勢10人以上でのサンデーブランチが開催され、参加させてもらった。会場はITC Gardeniaであり、実は僕はバンガロール滞在2年半にして初ITC Gardeniaである。単身赴任の時は車を割り当ててもらえていなかったので、日曜日にわざわざUberやOlaで出張る気にもなれず、スルーしていたのだ。そもそもリア充家族オーラが満ち満ちてるところにオッサン一匹が入り込んでも侘しいではないか。

 

ITC Gardeniaのサンデーブランチは何と言ってもEdoの和食が狙い目だが、その隣のレストランからも洋食やインド料理やらデザートやらを取り放題で、すぐに腹一杯になる。男衆の大半は僕も含めてビールとスパークリングワインでベロベロになっていたが、ひとりチョンガスタ星人は一滴も酒を飲まずに冷静であった。彼は日中は日本人に擬態してインド文化を視察するミッションがあるので、そこはやむを得まい。

奥様方の間では、ITCとシャングリラのサンデーブランチと、どちらが上かという話で盛り上がっていた。僕はシャングリラの方にも行ったことがないのだが、鉄板焼きがメニューにあるそうで、それも興味深い。

 

あまりに楽しくてベロベロになりすぎ、家に帰ったら歯だけ磨いてすぐに寝てしまった。そしてこんな時間に目覚め、シコシコと日記を更新している。

ボッバ

以前の欧州旅行の帰りにいくつか所持物を紛失してしまった件は、当日の日記では「無理やり立ち直ることにした」と気楽に書いて済ませたものの、実は内心では今日に至るまでずっと引きずり続けていた。それなりにいろいろ大事なものが入っていたので、ずっと鬱々とした気分が晴れず、トイレとかシャワーのたびにふと頭にそのことが湧いてきて、自分の太ももをバンバン叩いたりタオルに噛み付いてウキーーー!っと奇声をあげたりするような状態だった。

 

必死に記憶を掘り起こし、それがドイツ発マスカット行きのフライトの中か、マスカット国際空港の中でトランジット中のどちらかのタイミングで紛失したのだと見当を付け、空港に相談したら、数日のやり取りの末になんと空港側から見つかったという報告をもらえた!!丁寧にも現物の画像まで付いてだ。これで第一関門は突破でき、さあ次はどうやって受け取ろうかという段階になったら、空港でもそのへんはちゃんと心得ていて、「FedExなりDHLなりの郵便会社に相談して、空港の所定の住所まで引き取りに来てもらいなさい」という指示をもらい、その住所を教えてくれた。そういうわけで、会社でもよく利用しているDHLに相談してみることにした。もちろん業務としてではなく個人としてなので別に何か特典とかがあるわけではないのだが。

 

そのあともDHLや空港との間でかなり面倒なやり取りが続いて、いろんな書類を悪戦苦闘しながら埋めて提出したのだが、そういった闘いの末にようやく現物がバンガロールに到着し、空港付近の貨物を扱う区域に保管されているという状況になった。そして、「税関でのクリアランスと税金を払う必要があるから、直接こちらに来なさい」と言われ、この土曜日に朝8:30から空港まで向かった。

 

という長い前置きを踏まえて、ようやく本題に入る。

 

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バンガロールに住んでいる人なら、空港の手前付近で「MENZIES AVIATION BOBBA AIR CARGO TERMINAL」と表示された大きな建物をみたことがあるだろう。MENZIESはともかく、BOBBAというのが妙に気になる。思わず「ボッバ」と口にしてみたくなる不思議な響きである。あの建物一体何だろうな、とずっと思っていたのだが、ココこそ、まさにバンガロール宛の国際便貨物が集中している場所なのだ。ここに至るまでの段取りは次の通りだった。

 

まず、DHLのオフィスがこのすぐ隣(上記写真の左端の赤い看板付近)にあるので、そこで受付を済ませる。パスポートやビザを提出し、そこでも二枚ほど書類を書いた。内容は自分の住所等の個人情報や、荷物の内容である。僕の場合、本や電子メモ帳やスマホやらAirpodやらが入っていたので面倒だったが、これらも全部個別に書き出せという。ちなみにココでズルをして記載を省いても、後のほうで自分の目の前で荷物点検をさせられるので無駄である。できる限り素直に書くしかない。

 

一通りの手続きを終えてしばらく待っていると、同じような境遇の人達2〜3人とともに、DHLの人の先導でこのボッバな建物に移動することになった。そこでも身体チェックや手荷物検査を受け、それらをクリアしてようやく敷地内に入れる。あー、あの建物が目の前にある、すげぇ、と感無量な気分に浸ってしまった。

 

この建物の中は巨大な倉庫になっており、10m以上もありそうなラックがズラーっと並んでおり、さまざまな貨物がそこに収納されていた。その合間をフォークリフトが動き回り、複数の作業員があれこれ忙しそうに荷物を点検したり書類を書いていた。単なる推測だが、きっとAmazonなんかの倉庫もきっとこんな感じなんだろう。ゲートが開きっぱなしの非常に開放的な作りだが、空調が効いているので中は驚くほど涼しかった。きっと貨物が傷んだりしないための措置だろう。今日は日差しが強かったので、空調無しならきっとあの広大な倉庫といえどもかなり暑くなるだろうし。

 

ここで、ようやく僕の紛失物と対面した。ここではさっき自分で書いた品物一覧に対して、実際に現物があるかどうかの突き合わせをするのである。ここでもし不一致があったら鋭く指摘され、リストに追記させられる。実際、僕の隣りにいたオッサンは何やらそういう不備があったらしくて、書き直しをさせられていた。

なぜそういうリストを作らされるのかというと、電子機器類などの品物には現在価値に対して課税をされるからなのだ。ここでも「各品物の価値を書け」と言われて閉口したが、けっきょくよく分からんので適当な値を書いておいた。無くした品物の一つはiPhone 6sだったのだが、その現在価値もよく分からんのでとりあえず5000ルピーとか書いておいたが、書類を点検していた倉庫のあんちゃんは、ニヤニヤしながら「本当に5000か?ん?」と突っ込んできた。その時はこちらもシレッと「Yes」と答えたのだが、あとで調べてみたら中古のiPhone 6sはインドだと10000ルピー以上するらしい。まあ、今さらどうしようもないが。

 

この点検によって、絶対に無くしたくない、換えが効かないと思っていたものは全部残っていることは確認できたのだが、実は、一部なくなっているものもあった。念のためDHLの人に「XXXが入っていたような気もするんだが、そちらで確認できないか」と訊いたところ、「引き取った時点でもうなかったはずだ。空港側に確認してみてほしい」と言われ、断念することにした。これ以上長引かせたくないし、本当に取り返したいものは取り返せたので、もうここで手を引くことにした。

 

このあと、荷物はまた倉庫に戻され、月曜日に改めて我が家に配送されるという説明を受けた。税金はDHLがまず国に支払い、あとは配達時に僕が税金と輸送代を併せて一括払いすればすべて完了である。これで月曜に来なかったら笑える(?)が、ここまで来たらもう大丈夫だろう。

 

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朝9時過ぎにDHLに到着したのだが、すべて終わって退散する頃にはもう午後1時近かった。ドライバーにはずっと待ってもらったので、お礼を兼ねて昼飯をごちそうすることにした。ドライバーに「どこでも好きなところに連れて行ってくれれば、昼食はおごるよ」と伝えたところ、空港から戻る道の途中にある食堂に連れて行ってくれたので、そこでミールスを食べた。ドライバーもそのミールスを選んだので、ミールス2つ・チャイ2つ・ミネラルウォーターの1リットルボトル1つで、合計335ルピーだった。まあ、こんなもんだろう。

 

とにかくすべてが無事に終ってホッとした。多少はマシな気分で年末を迎えられる気がする。ボッバ。

ムンバイ出張・間違い電話

朝7時に家を出てムンバイに日帰り出張した。ムンバイはやっぱり暑苦しかった。でも時期が時期なので日本の夏とかよりはぜんぜんマシかな。あと、メトロの工事が着実に進んでいた。僕がインドにいるうちに完成した姿を拝めるだろうか。

 

そんなムンバイ出張であるが、客先に向かう途中に僕のスマホに間違い電話が二度も掛かってきた。だいたいはヒンディー語だか何語だかでバーっと一方的にまくしたてられて、こちらが英語で反応しても埒が明かない。そのうちに「お前は誰だ?」的なことを訊かれた(←推測)あと、一方的に通話を切られてしまう。もうインドに来てスマホを手配した最初の最初からずっとこんな調子なので今さら驚かないのだが、それにしてもなんでだろうなぁと疑問には思う。

すると、動向していた若手のインド人が解説してくれた。

 

「ほぼ100%、田舎の連中のしわざだ」

 

つまりこういうことらしい。

最近は地方の人たちもみんなスマホガラケーを持つようになった。しかし、彼らの多くは教育を受けておらず、字の読み書きができない。そういう人たちはスマホの電話帳を作れないので、誰の電話番号に掛けるにも自分の記憶を頼りにするしかなくなる。そういうわけで、記憶違いがあってしょっちゅう掛け間違えるのだ、と。

なるほどこれはもっともらしい。ローカルの言葉でバーっと話しかけてくるのも納得である。

 

一方で、その若手の先輩にあたる人はこういう事を言った。実はあれは体のいい存在確認であり、「電話番号が生きていること」「相手が外国人であること」を確かめることを目的としている。その作業には、やはり地方の人が超安い値段で駆り出されている。そうやって集められた番号をまとめて業者に売れば、いくばくかの金になるのだ、と。

う〜む、これはちょっと回りくどくて信じがたい。やっぱり前者の方だろうな。

そろそろ年末休みが近づいてきたということもあって、今日のオフィスは普段よりもだいぶ人が少ない。早めに休みを取った人もいれば、今日明日と出張して用事を済ませ、そのまま休みになだれ込むという人もいる。

 

午後、来客対応をして、そのままDistrict 6に突入する。他愛ないことから過激なことまでいろいろ面白い話を伺わせてもらったが、まあ結論からいうと、犬は可愛いということだ。犬はいい。犬は癒やしである。狂犬病さえなければ。

お土産の話

ボスのMさんに「このへんでお土産帰るところってあるかねぇ」と訊かれた。来週から家族一同で休暇で日本に帰国するので、配るお土産をどうしようかと考えているらしい。いろんな会話を経て「まあ、紅茶かなぁ」という結論に至ったのだが、そう結論したMさん自身がすぐに「でもそんなに美味しいわけでもないしなぁ」と仰る。そうなのだ、別にお土産にするほど美味しいわけでもないのよね。アッサムとかあっちの方で原産地直売のものを買えばまた違うのかもしれないが。

 

というわけで、毎度のことながら日本人向けのお土産は悩みのタネである。一つだけ確実に言えるのは、お菓子などの食い物系は絶対にアカンということだ。基本的にみんな「インドのお菓子」「インドのスナック」というだけで警戒するし、僕の場合は「次は東京駅でひよことか買ってきてよ」と心無いことを言われたりもしたので、もう食い物は二度と持っていかんことにした。

 

お茶系は悪くないと思うのだが、インドのお茶がそんなに美味しいと思ったことがないので、個人的には気が進まない。相手がお茶を好む人かどうかにもよるし。

 

気合の入った料理好きにスパイス類を買ってあげると良いかもなぁと考えたこともあった。サフランなんか日本だとバカ高いけれどこちらだとバカ安いので、鼻くそみたいな値段で偉そうにできるじゃないか、と。しかし、インドのスパイスをバリバリ活用できる人は相当限られると思うので、これもいまいちである。

 

本当に気の合う友人とか親類とかにBiraを数缶とかOld Monkやワインを持っていってあげるとか、そのへんがいちばん無難かなと思った。重いので本当に限られた人向け。

Sotally Tober

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YSRさんの部署がシンガポールからのゲストと打ち合わせをしており、その後の飲み会にお誘いいただいた。会場は最近Residency Road沿いに新しくできたSotally Toberという場所で、店員に伺うと1ヶ月前に開店したらしい。最初は名前の由来が分からずヒンディー語か何かだろうかと思っていたが、ずっと考え続けていてふとTotally Soberに引っ掛けたダジャレだと気づいた。

 

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店内は綺麗でオシャレな雰囲気である。最初は僕ら5人とカウンター席でひとりずっとスマホを弄る青年しかいなかったので経営状況がちょっと心配だったが、僕らが退席するころには大集団がぞろぞろ入ってきた。いちおう大丈夫そうである。

 

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YSRさんによると珍しいビールがあるということだったのでメニューを眺めてみたら、確かに初耳なビールが多い。White OwlとかSimbaとか完全に初耳だし、Amstelも名前はどこかで聞いたことがあるぐらいで現物は見たことがない。それじゃあと思ってみんなでWhite Owlを頼んだら「ただいま扱っていません」と言われた。出た、インド。けっきょくみんなでSimbaを頼んだ。

 

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で、これがSimbaであるが、内容は白ビール、いわゆる小麦ビールであった。味は無難なレベルだが、個人的にはBiraの白ビールのほうがもうちょっと味が濃い気がしており、そちらのほうが好みである。

 

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メニューの中で強烈に目を引くポークカツカレー。あまり期待すべきではないと分かっていつつどうしても気になるので人柱を買って出た。

 

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するとこういう代物が出てきた。カツはいちおうあるのだが、見た目も味も餡かけチャーハンそのものだった。おまけに唐辛子が効いていて思いのほか辛い。「マズい」とは言わないが、想像を裏切られすぎて衝撃がでかい。いや、やっぱりマズいか。僕は塩気が効いているのが好きなのだが、これは僕には塩気が足りなかった。うーむ、よく憶えていない。

 

という強烈なメニューはあったものの、基本的にこのお店の食事のレベルは高いと思う。これ以外は何を食べても美味しかった。この店の隣にCommunitiがあるので、CommunitiマニアのYSRさんは「ビールをCommunitiから取り寄せてくれれば完璧なんですけどね〜」と言っていた。それは同感である。