バンコク巡り(ってほど巡っていないが)
気が向いた時に撮った写真を並べながら振り返ってみる。ほぼ時系列なので、おおよそ以下に書く通りに行動した。明日はインドに帰国予定。
ちょっと前までは「だいたいバーツに×3すれば日本円になる」という基準が通用したのだが、いまは3.59円になっとるのですな。僕は保守的というか自分にとって不都合・嫌なことを仮定していくタイプなので、今回の旅でバーツ額を日本円に換算する際には「×4」をベースに考えていくことにした。するとタクシー代以外のありとあらゆるものがかなり高く感じられてムヒョス。
昼下がりの午後3時ごろにバンコクに着いた。すぐにホテルに向かっても良かったのだが、家族全員がガス欠寸前なほど空腹だったので、空港地上階のタクシー乗り場近くにあるフードコートで食べていくことにした。ちょっと変わったシステムで、まずフードコート内のそれぞれの店を歩いて回って、自分が欲しいものの値段を確認したあと、フードコート入口にある券売コーナーでお金を支払って引換券を購入し、それを改めて店の前で店員に渡せば食事を出してもらえる。ローストポークと書かれていたメニューを選んだのだが、スープっぽいものの中に入っていた煮込み料理みたいなものが出てきた。味は、まずいとは言わないが正直いまいちだった。餓死寸前に空腹でも、最後の力を振り絞ってホテルまで直行してから街か最寄りのコンビニに繰り出して何か買うなり食べるなりしたほうが良い。
Anantara Riversideという、チャオプラヤ川沿いのリゾートホテルに泊まった。以前プーケットでも宿泊したAnantaraと同じ系列である。バンコクもインドと同じで車の渋滞がなかなか激しい。東南アジアはシンガポールを除いてみんなこんな感じかも。
綺麗なホテルである。ファミリースイートで予約していたのだが、当部屋に緊急メンテの必要が生じたらしく、川沿いの部屋にアップグレードしてもらった。部屋にはなぜか書斎があり、じゃあ子供たちが寝静まったあとに仕事でもするかと考えたりしたが、後述の通り日中に疲れ果ててしまってそれどころじゃなかった。
ホテルにチェックインして一服したころには日もすっかり沈んでいたので、ホテルに隣接するRiverside Plazaという小ぢんまりしたショッピングモールに繰り出した。
撮影の腕がへぼいので暗く見えるが、実際にはちゃんと明るくて清潔感に満ち溢れた場所である。シンガポールでそこらじゅうにあるショッピングモールとよく似ている。
「やよい軒」があったので、迷わずそこで夕食をとった。
やよい軒ブランドの水。日本でもあるんだろうか。
美味いですよ、文句なく。文句なんか言ったら罰があたるわ。
やよい軒はくまモンに支配されていた。っていうかすごいなくまモン。熊本から何をどう計画して東南アジアに進出したんだろう。写真には撮っていないけど、LINEの公式スタンプに出てくるクマやウサギや白い丸い顔をしたヤツとかをテーマにした喫茶店だかレストランなんかも街の中で見かけた。日本じゃ見かけたことないんだが、東南アジア限定ですかね。
ショッピングモールの中には特に面白いものもなかったので、地上階にあるセブンイレブンで駄菓子や水を買ってホテルに戻って初日は終了。
ホテルはいい感じにリゾートっぽい雰囲気を醸し出しているのだが、よく考えたらバンコクのど真ん中なわけでリゾートも何もない。朝食ビュッフェは多才な品揃えで文句なし。豚肉系料理が洋の東西を問わず美味い。たまらん。最高。
2日目は、まずJim Thompsonのアウトレットショップに行った。僕はこの手のファッションに興味ゼロなのでまったく知らなかったのだが、けっこう鉄板な観光スポットらしい。実際、けっこう日本人の観光客や駐在者らしい人たちを何人も見かけた。
その後、日本食を豊富に揃えているFuji Supermarketがある「プロンポン Phrom Phong」という区域に突撃した。タクシーの運転手がいまいち地理に詳しくなくてかなり迷ってしまったが、Google Maps様の力を借りてなんとか辿り着けた。
なるほどいろいろ日本人向けっぽい店が揃っている。
そしてFuji Supermarket。中に入ってみると笑っちゃうぐらい日本のスーパーだった。日本の価格の2倍から3倍ぐらいしそうだが、ブランドを考慮しなければ日本で帰るものは大抵なんでも手に入る。米・味噌・納豆や日本的な豚肉はもちろん、寿司弁当まで普通の顔をして置いてあるのには驚いた。Fujiはバンコク市内に何店もあるらしく、インド駐在者はこういう店で家族総出で機内預け荷物の重量制限目一杯までいろいろ買い込むらしい。しかし、実際にこうやっていろいろ目の当たりにしてしまうと、我が家は微妙に気圧されてしまい、けっきょくどうでもいい駄菓子をちょっとだけ買っておしまいにしてしまった。
この後も確かEmporiumとかいうショッピングセンターに立ち寄った記憶があるのだが、そこで何を買ったか(そもそも買わなかったかも)まったく思い出せない。暑くて暑くて、もうホテルに戻って昼寝したいということで頭の中が一杯だったことは憶えている。
ホテルに着いて仮眠し、その後チャオプラヤ川の対岸にあるAsiatique(アジアティーク)という観光客向けのショッピング地域に繰り出した。
ホテルから無料のボートが出ているのだが、残念なことにAsiatiqueまでの直行便が無く、一度川を大きく遡ったあとに別のボートに乗り換えて下り直さないといけないのだ。これはちょっと面倒臭い。
夜のボートということでムードがないわけではないのだが、実はチャオプラヤ川はかなり汚い。パッと思ったのは「ヴァラナシのガンジス川とどっちが汚いだろーな」だが、実際どっちもどっちではなかろうか。浮いているゴミの量が半端なく、ドブ川の臭いもかなり強く感じられる。日本の目黒川もかなり臭いし、まあ都会の川なんてこんなもんだろうな。ただし川幅は凄まじく広いので、汚いことに目をつぶればかなり雄大な風景ではある。
ボートの発着場のど真ん中で犬が堂々と寝ていた。首輪をしていたので野良犬じゃないんだろうな。
で、着いたAsiatiqueであるが、ぶっちゃけプーケットなりコー・サムイなりのリゾート地でよく見かける土産物屋の集まりだった。まったく興味ないので、発着場のすぐ近くにあったHappy Fishという店に入ってすぐに夕食。
ヒューガルデンのロゼというものがあって、初めて見たので頼んでみたら、まるでソフトドリンクのように甘かった。これは大失敗。
マグロのタタキみたいなカルパッチョ風のものと、トマトとモッツァレラのサラダ。これはなかなかの味。
そしてポークチョップ。これは間違いなく大ヒット。肉が柔らかくてジューシーで、なんといっても脂が美味い。この旨味はインドでは絶対に味わえない。文字通り骨までしゃぶった。
この後は子供の求めに応じて観覧車に乗ったが、大人450バーツ、子供250バーツと異様に高くて、さっき食べた夕食をその場で嘔吐しそうになった。そうしたら店員が空気を読んでくれたのか、子供の分はぜんぶタダにしてくれた。内容は普通の観覧車でした。
もういいよね…ということで帰りはタクシーで帰宅。ボートが意外と時間がかかる上に乗り継ぎも面倒だったし、なにより暑くて子供たちが熱中症になりかけたような有様だったので、渋滞の可能性を考慮しても楽な方にした。
帰り、ホテルの入り口のすぐ隣になるセブンイレブンで、インドでも買える30ルピーアイスを相棒が目ざとく見つけて購入した。味はインド版よりもさらに甘く、砂糖のジャリジャリ感が感じられてイマイチ。
値段を見てみようと思ったらぜんぶタイ語でまったく読めない。Google翻訳にかけてみたら「戦争アイスクリームセンビ」という謎の項目があった。これだな。20バーツらしいので、おおよそ80円ぐらいか。さすがに30ルピーより高いな。
3日目は、有名な寝釈迦仏のある「ワットポー Wat Pho」に行くことにした。ここも2回ほど乗り継ぎがあるが、ホテルからボートで行ける。日中は川の汚さがことのほか目立つ。そして臭い。
乗り換えた先に謎の巨大な寺院があった。インドのものとよく似ているが、こちらのほうは全体的に白く塗ってあってインドのものとはまた趣が異なる。中に入ろうかどうか一瞬だけ家族会議が発生したが、この時点でかなり蒸し暑くてやる気がだいぶ削がれていたので、とっとと寝釈迦仏に行きたいと思いスルーすることにした。
と言いつつ写真は撮る。
この寺がある場所は川の西岸であり、寝釈迦仏のある場所は同じ位置のちょうど東岸にある。その間はたしか4バーツほどで渡し舟が出ている。もちろんそれに乗って東岸に行った。
東岸の発着場から歩いてほんの2分ほどで寝釈迦仏の仏閣が見えてくる。入場料は外国人価格がたしか200バーツぐらいだった気がする。入場券には無料の水ボトル引換券が付いていたが、どこで引き換えできるのか分からず使い損ねた。
以下、寝釈迦仏。
でかい。
脇臭。
足。
いやぁデカいな。
足の裏。強烈な扁平足。
何か密教のマンダラっぽいようなものが刻まれているがよく分かりませぬ。真ん中の丸いところからロケット噴射して飛んだりしないもんだろうか。
頭の裏側。下の四角い二段組は枕?らしい。一番上のブツブツがいっぱいあるのは寝釈迦仏の後頭部である。あの一つ一つが実はミサイルで、敵が襲ってきたら一斉放火で粉砕するとかそういうギミックが仕込まれていたら凄いなとか、そんなことばかり考えていた。僕の世代は「ゴールドライタン」を知っている人もいると思うが、あれもなんとなく思い出される。僕だけだろうか。
これなんだったかなぁ。寝釈迦仏と同じ仏閣の中にある寺院だったかな。逆光で詳細が分からない。
このあとは、最寄りのMRT(電車)を経由してCentral Worldという巨大なショッピングモールを視察に行った。このMRTの駅が空調完備でとても涼しく、熱中症のようにグッタリしていた子供二人が急に蘇った。まあ、子供にはこういう旅行はちっとも面白くないよねぇ。蒸し暑い炎天下の中を引きずり回して可哀想なことをした。
Central Worldは確かに巨大で綺麗で、おまけに伊勢丹まで入っていて日本の巨大ショッピングモール施設そのものだったのだが、じゃあそこで何か買い物するのかというと、何も買わんわけですよ。日本で伊勢丹や高島屋で実際に何か買っていたのかっていう話ですよ。ようするに雰囲気を味わったあとはどこかのベンチ席だかソファー席に座って涼んでいただけです。この時点で家族全員ヘロヘロだったので、帰りはタクシーでホテルに戻った。140バーツぐらいだったかな。
部屋でいったん休憩してから、隣のRiverside Plazaのやよい軒でまた夕食。帰ってから部屋でも缶ビールで晩酌。明日が最終日なのだが、ヘロヘロなので明日の行動計画の打ち合わせもしないままに全員が撃沈した。僕も最後の力を振り絞ってこれを書いているが、もう眠くてあかんです。