味噌汁

平日の昼食は、出張のような事情がないかぎり、毎日家から弁当を持参している。この時、汁物だけはインスタント味噌汁を予め用意しておいて職場のパントリーでお湯を入れて作っているのだが、このとき僕が絞り出している味噌を職場の用務員さんがジッと眺めていた。そして僕がそこにお湯を注ぐ段になって「それはなんだ」と訊いてきた。さぁどうやって説明しようか…ということで、まずはストレートにfermented soyと言ってみたが、まったく通じなかった。用務員さんの英語力という話もあるんだろうが、なんといっても「発酵した大豆」というもののイメージが湧かないんだろう。Soy pasteとかSalty soy jamとかいろいろ言ってみたが、当然通じない。

 

あー俺さっさと味噌汁作って飲みたいだけなのに、とちょっと面倒くさくなってきたが、そこでふと、インド在住日本人の中で言われる「サンバルは日本でいう味噌汁のようなものだ」という説明を思い出し、「ジャパニーズ・サンバルだ」と言い直してみたら、ふ〜んというやや薄めな反応でちょっと納得してもらえた。向こうも面倒くさくなったのかもしれない。あと、ダシの臭いが臭いと言われた。まあ、魚介臭いですな。海沿いの人ならともかく、普段から豆やパニール主体の食生活だと、海鮮物の臭いは馴染みがなさすぎるだろうな。

 

会社の自席にはインスタント納豆汁も控えていて、僕は普通の味噌汁以上にコレが好きなのだが、納豆の臭いもインド人には馴染みがないものだろうから、いつか彼らに一発カマしてみたい。